プライドという言葉があるが、良いプライドと悪いプライドがある。
良いプライドは、経験に基づいた自信だし、悪いプライドは、自尊心を傷つけないための自己防衛で、成長を阻害する。
先日、須崎市に完成したばかりのスケートボードパークへ行った。
スケートボードは中学生のころに軽く遊んだ経験はあるが、あれから二十数年経ったわけで、今ではアラフォーのおじさんである。
それでも、新しいことに挑戦してみたい気持ちから、スケートボードを購入し、パークに足を運んだ。
「やっぱ帰ろうかな」
まず、入場した途端、目の前はカオスだった。
無秩序に大人から小さな子どもまでが、スケートボードとBMXでスクランブル交差点のように交錯しながら目の前を横切っていく。
しかも、皆うまい!
ストリートファッションに身を包み、優雅に滑っている彼らの前で、呆然と立ちすくんでしまいそうだった。
「やっぱ、帰ろう」
普通の人なら、ここでアウトである。
何から始めていいのか分からない。
だが、おじさんには知恵があった。
それは、まず観察すること。
できれば高いところから、この無秩序に見える公園にパターン、つまり規則性を見つけることから始めた。
まず観察すること
しばらく観察していると、カオスに見えていたスケートボードパークにも、いくつかの規則性があることに気がついた。
スケーターの導線、人気の高い障害物、スケーターの階層、ボスやプロは誰なのか、溜まり場、暗黙のルールなどだ。
見渡すと、周りの視線も感じ始めた。
「この大きなおじさんは滑れるのか?」
そう言われているような気がした。
全く違う世界に踏み込んでしまった。
自分が場違いであることを感じていた。
「トップティアの松浦さんだ!」
でも、新しいことに挑戦したいという気持ちのほうが勝った。
勇気を出して、簡単そうな課題から取り掛かった。
トンネルの中を滑っていると、上から、
「あ!トップティアの松浦さんだ!」
と、ヘルメットを被った男の子が声をかけてくれた。
地元の子で、僕の格闘技の活動をいつもSNSで見てくれているという。
この子に、いろいろ教えてもらった。
「ここが簡単だよ。僕でも初日にできたよ」
こういう情報が嬉しい!
そして、誰一人知らない人ばかりの空間に、一点の接点が生まれたのも大きかった。
この子とは仲良くなり、ボードに貼れるTOPTIERのオリジナルステッカーをプレゼントした。
子どものころは、もっと自由だった
小学生と接する中で、小学生のころの感覚を思い出した。
失うものがない分、恐れがなかった。
そして、変なプライドもなかったな〜と思う。
失敗を恐れず、滑っても起き上がって、また挑戦する。
大人になると、プライドが邪魔してしまうんだよな〜。
肩書きや社会経験という見栄が、みんなの前で派手に転ぶことを、恥や恐れへと変えてしまう。
純粋に楽しむことを阻害してしまうのだ。
こういうのは、悪いプライドだと思う。
向上したい、挑戦したい。
でも、プライドが邪魔をして、人に教えを乞うことを受け入れられない。
「子どもに教わったり、笑われるくらいならやめた!」
では、成長はストップする。
大人が派手に転ぶ
こうして、新しいスキルを学ぶことやプライドについて考えながら、スケートを楽しんだ。
その中で、転んだことが度々あった。
中でも、特にド派手に転んだことが数回あった。
そのとき、隣にいたドレッドの男の子に、
「大丈夫ですか?」
と心配の声をかけてもらった。
「大の大人がド派手に転んでいる光景は痛いだろうな〜」
客観的に見たら、痛いの一言だ。
それでも、新しいことに挑戦する好奇心が勝った。
僕は起き上がって、同じ課題にもう一度挑戦した。
プライドを捨てると、挑戦できる
新しいことを始める時は、必ず失敗する。
だが、失敗を恐れては何も生まれない。
プライドと恥を捨てて、たくさん挑戦してほしい。
きっと、転んだ数だけ上達するはずだ。

